冠婚葬祭-しきたりとマナー

縁起の良い動物

この記事は2021年05月24日にRCCラジオ「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」の人気コーナー「人生の知恵袋~冠婚葬祭篇(進物の大進提供)」にて放送した内容をまとめてお届けいたします。

縁起の良い動物というと、最初に浮かぶのは鶴と亀ですよね。


たぬきの信楽焼結納や結婚式など、おめでたい席に欠かせず、「鶴は千年、亀は万年」と長生きの象徴でもありますよね。鶴は夫婦仲が良く、一生連れ添うことから「夫婦鶴(めおとづる)」と呼ばれて、夫婦仲の象徴でもあります。また、願いを込めて折り紙で鶴を折って千羽鶴にする習慣は室町時代に始まり、江戸時代には病気回復や必勝祈願など、現在のように様々な願い事をするために千羽鶴を作るようになったと言われています。



亀が縁起の良い動物と言われるのはなぜでしょう?


亀は古代中国では仙人が住む蓬莱山(ほうらいさん)の使いとされ、知恵と長寿を象徴する動物とされていました。これがそのまま日本に伝わり、鶴と共に長寿を象徴する吉祥の動物とされ、縁起が良い生き物と言われています。また、亀は固い甲羅を持つことから、インドやギリシャでは「世界を支えている」という伝説もあり、不動の象徴とされています。



他にはどのような動物がいますか?


ウサギもそうですね。よく雛人形と一緒に飾ったり、つるし雛にも吊るされています。ウサギは後ろを振り返らず前に進むので縁起が良く、元気に飛び跳ねるため飛躍につながります。また、月の使いと言われて、ツキを運んでくれると考えられています。兎という字から「免れる」という言葉が生まれたため、厄を祓うともいわれています。



兜飾りにトンボが付いているものを見たことがありますが、トンボもそうなんですか?


トンボは後戻りせず一直線に前に進んで飛びますが、決して退却しないという武士道の精神を表すとして、戦国時代から兜の武具に好んで用いられてきました。また、肉食性で害虫を食べてくれることから、勝ち虫と呼ばれて、縁起の良い虫とされています。水田耕作にとっても、害虫を食べてくれるトンボは益虫であり、昔から稲を守る虫として、穀霊の象徴です。



他に、どんな動物がいますか?


語呂合わせで「縁起の良い動物」と言われるものも多いです。まずは、ふくろうです。漢字の当て字で「不苦労」と書いて苦労が無いと願った縁起ものです。また、たぬきは「他を抜く」という語呂から、商売繁盛の縁起物です。そして、かえるは「幸せをむかえる」「無事かえる」「お金がかえる」等、縁起物とされています。

この記事は2021年05月24日にRCCラジオ「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」の人気コーナー「人生の知恵袋~冠婚葬祭篇(進物の大進提供)」にて放送した内容をまとめたものです。 記事内容は放送当時の世相を反映した内容であり、閲覧されている現在では大進のサービス内容などが異なる場合がございます。予めご了承ください。