年始のしきたり
この記事は2015年12月28日にRCCラジオ「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」の人気コーナー「人生の知恵袋~冠婚葬祭篇(進物の大進提供)」にて放送した内容をまとめてお届けいたします。
年が明けたら、よく「松の内」と聞きますが、具体的には何日から何日なのでしょうか?
「松の内」は元旦の1月1日に迎えた年神様がいる間のことを言います。もともとは1月1日から1月15日ですが、最近では1月7日までを「松の内」としているところもあります。
お正月といえば「初詣」ですよね?
年の初めに神社やお寺に参拝し、1年の無事と幸せを願う習慣です。現在では地域の氏神様や、全国の有名神社仏閣に参拝するのが通例ですが、本来初詣は「恵方参り」とも言って、その年の干支に基づいた方向(恵方)にある神社などに参拝すると、特に福が授けられるとされていたんです。ですから、昔は年によって初詣の神社が違っていたそうですよ。
初詣は元旦に限らず、松の内に済ませれば良いとされています。前年のお札や破魔矢などは初詣の際に神社に納め、新しいお札を頂いて帰るのが正式です。
初夢もありますね?
初夢という言葉から、「年を越してみる最初の夢」と思われがちですが、元旦から2日の夜、又は、2日から3日の夜に見る夢です。
この夢の内容で、一年の吉凶を占う風習があります。
初夢で見たら縁起がよいとされる「一富士、二鷹、三茄子」ですが、この順番が決まった理由はいろいろな説があります。
まず徳川家康が駿河国(するがのくに…現在の静岡県中東部)の「高いもの」を順番にあげたという説があります。
鷹は富士山の近くにある愛鷹山(あいたかやま)のことで、茄子は初物の値段が高かったそうです。
また、違う説では、富士山は高くて大きい、鷹は掴み取る、茄子は成功の意味で「成す」に通じるというものもあります。
1月7日には「七草粥」を食べる風習がありますよね?
1月7日に7種の野菜を食べる風習です。春の七草、「せり」「なずな」「ごぎょう」「はこべら」「ほとけのざ」「すずな」「すずしろ」は、どれも若い芽で強い生命力があると信じられていました。
正月のご馳走、おせち料理やお酒などで疲れた胃に、七草粥で胃を休め、野菜が乏しい冬場に不足しがちな栄養を補う効能も有り、長く受け継がれています。
1月11日は「鏡開き」ですね?
はい。年末から飾っていた鏡餅を割ってぜんざいに入れたりして食べる行事ですよね。
この時もちは「切る」と言うのは縁起が悪いことから刃物は使わずに、手や木槌で割るのが本来のしきたりです。
しかし「割る」というのも言葉の感じが悪いため、「運を開く」という意味を込め「鏡開き」と呼ぶようになったそうです。
この記事は2015年12月28日にRCCラジオ「平成ラヂオバラエティごぜん様さま」の人気コーナー「人生の知恵袋~冠婚葬祭篇(進物の大進提供)」にて放送した内容をまとめたものです。 記事内容は放送当時の世相を反映した内容であり、閲覧されている現在では大進のサービス内容などが異なる場合がございます。予めご了承ください。